うつ病となって心療内科から診断を受けたら、やっと仕事のことを今は考えなくて済む・・・。
それが、私が診断書をもらったときに一番に思ったことでした。
何も考える気持ちが起きなくなって、いっぱいいっぱいなときに、仕事が次から次に舞い込んでくるのって辛いですよね。
私は「人に必要とされたい」と思っている一方で、仕事が次から次にくることに対して「他の人が私に押し付けているのでは?」という気持ちまで出てきてしまい、とても辛かったです。
さて、うつ病になると仕事を辞めてゆっくり療養するか、休職手続きをして休むか、どちらかだと思いますがどちらが良いと思いますか?
もちろん病状の深刻さによっては、即仕事を退職して入院・療養が必要な場合もあります。
しかし、もし医師から退職か休職かを選択できる場合は、私は断然休職をオススメします。
今回は、私の経験を元にその理由についてご紹介していきます。
- 社会保険に入っていれば、傷病手当がもらえる場合がある
- 所属している安心感が、悩みを一つ減らしてくれる
- その後の就職への悩みがなくなる
会社に所属=社会保険に入っているので傷病手当の対象となる場合がある
まず前提ですが、うつ病と診断された者に対して会社から退職を強く勧められることはまずありません。
その人がうつ病を発症したのはその人自身の心が発端であるかもしれない。けれど、会社の環境や人が全く無関係とは絶対に言い切れないからです。
ですので、そもそも「うつ病が原因でクビになりました・・・。」というような方は、ここでご紹介していることは当てはまらないかもしれませんのでご了承ください。
うつ病を発症した人自身が診断書により休職を選んだ場合、その間会社からの賃金は支給されません。
しかし、全国の会社のほとんどが入っている社会保険(協会けんぽ等)から傷病手当が支給されます。(もちろん個人の勤務形態によって左右されます)
退職してしまうと、社会保険を任意継続しない限りは国民健康保険になってしまうので、傷病手当の制度はありません。
病気になってしまったあげく、収入も途絶えるというのは人によっては不安が増大してしまうこともあると思います。
また、パワハラなどでうつ病を発症してしまった場合は「休職して会社のお世話になるなんて・・・。」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
それでも、傷病手当がもらえるのは本当に大きいです。
お給料の6割ほどが頂けるので、それを使ってうつ病改善のために病院に通ったり、日々の生活に使えます。
休職だけど「所属している安心感」が、悩みを一つ減らしてくれる
次の理由です。これは私には強く当てはまったことなのですが、あんなに嫌になってしまっていた会社なのに、辞めるということを考えた瞬間に、不安になったんです。
それは、日本人によくある「所属している安心感」だったのかな、と後から思いました。
所属しているということは、会社はまだ自分を必要としてくれている。
(もちろん必ずしもそうではないかもしれません。)
当時の私はボロボロで、フリーランスになったり独立したりと、他に道はあったはずですが何も考えられませんでした。
そんなときは、会社に所属したままお休みさせてもらってもいいと思うんです。
(実際、私も会社から温かい言葉をかけていただいたので退職という選択をしませんでした。)
所属しているいることで「この先の漠然とした不安」が一つ減るなら、それでいいと思うのです。
うつ病が改善した後の就職について考えずに済む
これは心療内科の先生に言われたことなんですが、うつ病になってる間は会社をまるで敵のように感じるけど、治ってしまった後は全くそんな気持ちは消え去ってしまうことがあるのだそうです。
うつ病のときはいっぱいいっぱいで、たくさんある道が全然見えなくなってしまいます。信用できる人も、そうでない人に見えます。
でも、うつ病で休職したとき、思ったんです。
新しく転職活動をするとき、このうつ病の経緯を理解してくれて、なおかつ私の経験を理解してくれる会社ってあるかな?って。
もちろん探せばたくさんあるんですが、うつ病のことを最初から理解してくれる会社はなかなかないと聞きます。
申告しなくてもいいんですが、それだとハードワークなどでまたうつ病になってしまうかもしれません。
だったら、今自分がいる会社にしっかりと自分の状況を話して、復帰後少しずつやれることを増やしていけばいいと思うのです。
まとめ
今回は、私の経験を元に会社は「退職」ではなく「休職」をオススメする理由についてご紹介しました。
自分自身が「すぐに辞めてしまえ!」という気持ちになっていたからこそ、うつ病で同じ気持ちに立たされている方に「ちょっと待って!」とお伝えできれば・・・。
そしてもう一度ご自身がどうすべきか落ち着いて考えていただければと思っています。
- 社会保険に入っていれば、傷病手当がもらえる場合がある
- 所属している安心感が、悩みを一つ減らしてくれる
- その後の就職への悩みがなくなる